大坂なおみが語る“幸せ”のカタチ
「自分らしくありのままで、そして心から楽しんで」
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大坂なおみが語る“幸せ”のカタチ
「自分らしくありのままで、そして心から楽しんで」
「幸せの、チカラに。」
2022年4月、私たちパナソニックグループは組織の体制を刷新するとともに、新たなブランドスローガンを発表しました。
激しく変化する世界で、お客様だけでなく、社員や関係者も含めて、あらゆる人々の幸せを生みだす「チカラ」であり続けたい――このスローガンには、そんな願いが込められています。
そして今回、「幸せの、チカラに。」をテーマに、パナソニックグループのブランドアンバサダーであるプロテニスプレイヤーの大坂なおみさんへのインタビューが実現しました。
大坂さんは世界を代表するトップアスリートとしてプレーをしながら、さまざまな社会の課題に対して真摯に意見を発信したり、直近ではスキンケアブランド「KINLÒ(キンロ)」や次世代のアスリート支援を目的としたマネジメント会社「Evolve」を立ち上げたりと、多方面に活躍の幅を広げています。
そのプレーと振る舞いで、たくさんの人々のチカラになっている大坂さん。彼女自身は、日々のくらしや仕事の中で、どのような「幸せ」を大事にしているのでしょうか? コートから離れた大坂さんの、等身大で率直な思いを聞かせてもらいました。

- 目次
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他人の目を気にしすぎない、どんな私も等しく大切
テニスプレイヤーとして世界を舞台に戦う大坂さんは、どんな瞬間に幸せを感じるのでしょうか? 強い相手に勝てたとき、それとも大きな大会で優勝したときかな……そんな答えを想像していたら、意外な答えが返ってきました。
何かに挑戦をして、昨日よりも今日、成長したなと感じる瞬間かな。料理をつくって「あ、昨日よりも美味しくできた」と思えると、とても幸せな気持ちになりますね。
テニスはもちろん、ビデオゲームをしているときでも、自分のブランドのデザインを考えているときでも、これは共通していると思います。ビデオゲーム、大好きなんです(笑)

テニスプレイヤーであることには誇りを持っていますが、それは私のすべてではなくて。友だちと遊んでいる私も、ビジネスに情熱を注ぐ私も、ぜんぶ大事な私。そのときどきにある小さな幸せを、シンプルに感じ取れる自分でありたいです。
時折はにかみながら、素朴で温かみのある言葉で語る大坂さん。その様子は「世界を代表するアスリート」というイメージの強さからは、少しギャップがあるようにも感じられます。
そんな感想を伝えてみると、彼女自身もそうした「トップアスリートである自分」との向き合い方には長らく悩まされてきた、と話してくれました。

少し前までは、テニスに極度に集中するあまり、ほかにたくさんあったやりたいことを後回しにしてしまっていました。周りから「テニスプレイヤーの大坂なおみ」として期待されることが多く、それに応えようとしすぎて、心のバランスが取れなくなることも、度々ありましたね。
ただ、ここ数年で心の健康と向き合う時間を取るようになってからは、少しずつ楽になってきて。今では、他人が私のことをどう思っているのか、あまり気にならなくなり、より自分らしく生きられるようになったなと実感しています。
最近は周りの目に気を遣うことなく、いろいろなことに臆せず取り組めるようになりました。自信があるから、新しい挑戦をしているわけではなくて。私にとっては、自信よりも心のゆとりが大切なんです。
一人よりも複数で。そして「感謝」を忘れずに

心のゆとりを守るためにも、自分らしく、やりたいことをやろう――そう決めた大坂さんは、テニスにも変わらず打ち込みつつ、2021年にスキンケアブランド「KINLÒ 」、2022年には自身のマネジメント会社「Evolve」を立ち上げるなど、ここ数年で活躍の領域を大きく広げています。
挑戦してみたいことは、本当にたくさんあるんです。テニスでももっと強くなりたいし、ビジネスでも実現したいアイデアがいくつもあります。さまざまな社会の課題、とりわけ環境問題についても、もっと勉強したいです。
取り組むことが増えると、それぞれにかけられる時間が分散してしまうマイナス面はありますが、優秀なエージェントやパートナーに恵まれたおかげで、どの活動も精一杯、楽しく学びながら打ち込めていますね。

他人の目は気にしない、やりたいことをやる。そんな気持ちを大事にしている一方で、大坂さんは「何事も複数の人でやったほうがよいと思っている」とも言います。
仲間はとても大切です。一人でなんでもできるわけじゃないから。周りにポジティブな人が多いと、自分も自然とポジティブになれますしね。
困難なことはたくさんあります。けれども、みんなが前向きな気持ちで、同じ目標に向かって事に当たれば、どんなことでも最後はきっとうまくいくはずだと、私は信じています。だから私も、いつでも未来に希望を持って、できる限りポジティブに振る舞おうと意識しているんです。
自らの心に正直な振る舞いを心がけながら、無理のない範囲で、他者にいい影響を与えられる自分でいようと努める大坂さん。その根底には、周りの人たちへの「感謝」の思いが、常にあるそうです。

私はテニスが大好きで、ずっと探究し続けてきたからこそ、今ここにいられるのだと感じています。
けれども、これは私の力だけでは、きっと成し得なかったことで。周りの人たちのサポートや応援があったからこそ、ここまでたどり着けたんですよね。何事においても、まずは関わってくれた人たちに感謝するように心がけています。
それは、テニスのことだけに限らず、日常でふと幸せを感じたときも同じです。その場を、その瞬間を一緒につくってくれる誰かがいて、得られるものだと思うから。日々のくらしの幸せを維持するためにも、「感謝」はとても大切な要素ですね。
自分らしく、ありのままで。それが大きなチカラになる

多面的な自分らしさを認め、多様なフィールドでいきいきと活動をしている大坂さん。そのエネルギッシュな言動で、世界中に“幸せのチカラ”を振りまいている彼女に、「自分らしく幸せなくらし」を実現するためのヒントを聞いてみました。
「自分が楽しめることをやる」――これが一番大切です。何かを楽しんでいるときは、自然と多くのことを学べますし、向上心も絶えません。趣味でも仕事でも、楽しむことは、幸せを感じる近道なんだと思います。
そして、「楽しめることをやる」とは、すなわち「自分らしく、ありのままでいる」ことでもあると、大坂さんは最後に力強いメッセージを、私たちに投げかけてくれました。

この世界に、同じ人間は一人としていません。だからこそ「ありのままでいること」は、それ自体が大きな強みになります。本音を言うと、こうやって自分の意見をシェアしたり、皆さんに語りかけたりすることって、そこまで得意じゃないんですけど……でも、これは本当に、心からそう思っているんです。
あなたが何をしたいのか、何を楽しいと感じるのか。その一つひとつの感性に、かけがえのない、あなたしか持ち得ないチカラが宿っています。
皆さんもぜひ、やりたいことを思う存分にやってください。あなたにすごく好きなものがあったり、学びたいものがあったりするならば、他人の目を気にせず打ち込みましょう。あなたの「やりたい」という気持ちを妨げていいものなんて、何もないんです、絶対に。
現在『q&d』では、第5回特集「自分らしさの現在地」を展開中です。

大坂さんも大事だと強調していた「自分らしさ」とは、私の内面から湧き上がるものなのか、それとも他者との触れ合いの中で育まれるものなのか――。
私たちは、心地よくくらすために大事にするべき「自分らしさ」との向き合い方を、多様な視点から考えています。ぜひ、この記事と合わせて読んでみてください。
▼「自分らしさの現在地」特集の記事は下記リンクよりご覧いただけます▼
▼大坂なおみさんのインタビュー動画はこちらからご覧いただけます▼
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